特集
フラムクーヘンに合う紅茶を、本気で考えてみた
コンテナートでフラムクーヘンを始めるにあたって、「フラムクーヘンには、どんな紅茶が合うのだろう?」
フラムクーヘンは、フランス・アルザス地方からドイツ南西部に伝わる薄焼きの郷土料理。
コンテナートでは、薄く焼き上げた生地にフロマージュブランを塗り、ベーコンとオニオンを合わせています。
サクッとした生地。
フロマージュブランの爽やかな酸味とコク。
ベーコンの塩気と脂。
オニオンの甘み。
そして仕上げのローズマリー。
こうして味を分解してみると、実は紅茶と合わせる要素がかなり多い料理です。
せっかく紅茶専門店でフラムクーヘンを出すのだから、「なんとなく紅茶と一緒に」ではなく、ちゃんと相性を考えてみることにしました。
今のところ、かなり良いのが「アッサムバリ」
まず合わせたいのが、ロンネフェルトのアッサムバリ。
アッサムらしいしっかりとしたコクと渋みを持った紅茶です。
これが、フラムクーヘンのベーコンやフロマージュブランとよく合います。
食べたあとに紅茶をひと口飲むと、口の中に残った脂や塩気を紅茶の渋みが受け止め、次のひと口へと自然につないでくれる。
フラムクーヘンを食べる。
アッサムバリを飲む。
またフラムクーヘンを食べる。
この往復が気持ちいい。
スイーツと紅茶のペアリングとは少し違う、食事と紅茶ならではの楽しさがあります。
ニルギリベースの「イングリッシュモーニングティー」もいい
もうひとつ、かなり相性が良いと感じているのが、ニルギリをベースにしたイングリッシュモーニングティーです。
アッサムバリとは方向性が少し違いますが、こちらもポイントになるのは、やはり適度な渋み。
ニルギリらしい軽快さがありながら、食事に負けない輪郭があります。
フラムクーヘンの香ばしさやベーコンの塩気を邪魔せず、口の中をすっきりさせてくれる。
特に昼の食事としてフラムクーヘンを楽しむなら、この軽快さはかなり魅力的です。
フラムクーヘンには「渋い紅茶」がいい
いろいろ試していて、ひとつ見えてきたことがあります。
フラムクーヘンには、ある程度しっかり渋みのある紅茶が合うのではないか。
もちろん「渋ければ渋いほどいい」という話ではありません。
ただ、フロマージュブランのコクやベーコンの脂、オニオンの甘みを受け止めるには、紅茶側にもある程度の骨格が欲しい。
香りだけで合わせるというより、紅茶の渋みそのものを料理とのペアリングに使う。
これは、コンテナートでフラムクーヘンを出してみて改めて面白いと感じているところです。
紅茶というと、どうしてもケーキやスコーンなど甘いものとの組み合わせを想像しがちです。
でも紅茶には渋みがあります。
その渋みは、肉や乳製品、油脂を使った料理と合わせたときにも、ちゃんと仕事をしてくれます。
そして意外だった「アイリッシュモルト」
ちょっと面白かったのが、ロンネフェルトの人気フレーバーティー、アイリッシュモルト。
コンテナートではおなじみの紅茶ですが、フラムクーヘンと合わせるなら、ぜひ一度ストレートで試してみてください。
アイリッシュモルトは、アッサムをベースに、アイリッシュウイスキークリームとカカオの香りをまとわせた紅茶。
ミルクティーのイメージが強い紅茶ですが、ストレートで飲むとベースとなる紅茶の力強さが意外とよく分かります。
そのしっかりした味わいと香りが、ベーコンや香ばしく焼けた生地と重なると、これがなかなか面白い。
アッサムバリのような王道の食中茶とは違います。
でも、「香りを含めて料理と遊ぶ」なら、かなりあり。
コンテナートの喫茶で試してみたい方は、
「フラムクーヘンに試してみたいので、アイリッシュモルトのストレートをお願いします」
とオーダーしてみてください。
普段ミルクティーで飲んでいる方ほど、「ストレートだとこんな顔をするんだ」と感じてもらえるかもしれません。
もちろん、ミルクティーも美味しい
そして、フラムクーヘンにミルクティー。
これは普通に美味しいです。
フロマージュブランとミルクのまろやかさがつながり、ベーコンの塩気を包み込むような組み合わせになります。
ストレートティーが口の中を切り替えてくれる組み合わせだとすれば、ミルクティーは料理と紅茶をなじませていく組み合わせ。
同じフラムクーヘンでも、紅茶を変えるだけで印象がかなり変わります。
スパイシーなチャイも、いける
そして、まだまだ試していただきたい組み合わせがあります。
そのひとつがチャイ。
フラムクーヘンにはナツメグを使っていますし、ローズマリーの香りもあります。
そこへスパイスの効いたチャイを合わせたらどうなるのか。
ベーコンの塩気、フロマージュブランの酸味とコク、焼けた生地の香ばしさに、チャイのスパイス。
これはかなり面白い組み合わせにです。
「紅茶と料理」というより、少しビールやワインのペアリングに近い感覚で考えると、紅茶の選択肢はもっと広がりそうです。
フラムクーヘンから、紅茶の楽しみ方を広げたい
コンテナートは紅茶専門店です。
だからフラムクーヘンを単に「ランチのフードメニュー」として出すだけでは、少しもったいないと思っています。
フラムクーヘンを入口にして、
紅茶は甘いものと合わせるだけではない。
食事と一緒に飲んでも、こんなに面白い。
そんな体験につながったら嬉しい。
今のところおすすめは、
- 王道なら、アッサムバリ
- 軽快に合わせるなら、イングリッシュモーニングティー
- ちょっと冒険するなら、アイリッシュモルトのストレート
- まろやかに楽しむなら、ミルクティー
- スパイスまで含めて遊ぶなら、チャイ
です。
でも、これはまだ「正解」ではありません。
フラムクーヘンと紅茶の組み合わせは、コンテナートでもこれからもっと試していきたいと思っています。
ワインでもない。
ビールでもない。
昼のフラムクーヘンに、ポットの紅茶。
この組み合わせ、なかなかいいんです。
